結論ですが
体調不良時には、無理してトレーニングを行わず、療養に専念した方がいいです。

風邪ひいて体調を崩してしまいました。
予定していたトレーニングは行わない方が良いでしょうか?
このような疑問にお答えします。
非常に真面目なランナーが多く、多少の体調がいまいちであっても、無理してトレーニングを続けようとする方もいます。
体調不良の時には、無理してトレーニングを行わないで、基本的には静養につとめるべきでしょう。
なぜ、体調不良時にトレーニングを避けた方が良いのでしょう?
ということで、今回は「体調不良時にトレーニングを避けた方が良い理由」について説明していきます。
体調不良時はトレーニングを避けた方が良い理由
パフォーマンスが上がらない
体調不良時にトレーニングを避けた方が良い理由として「パフォーマンスが上がらないこと」があります。
当たり前ですが、体調不良の時には、いつもより体の動きは悪くなってしまいます。
とくに、風邪をひいている時には、全身の倦怠感で思うように動かせないですし、咳・痰・鼻水などの症状によって、呼吸がすぐに苦しくなってしまいます。
トレーニングにおけるパフォーマンスが上がらないと、トレーニング効果を十分引き出せないです。
トレーニングの質は残念ながら落ちてしまうため、せっかく無理をしてトレーニングを行っても、それに見合ったトレーニング効果は得られないです。
トレーニングを継続して休みたくないという気持ちはわかりますが、トレーニング自体の意味が無駄になってしまいます。
体調不良が悪化する
体調不良時にトレーニングを避けた方が良い理由として「体調不良が悪化すること」があります。
体調がいまいちなときに、無理してトレーニングをすると、免疫力が低下してしまい、病状を悪化させる可能性があります。
体の中で使えるエネルギーには限りがあります。
とくに風邪などの体調不良のときには、病原体を除去することにエネルギーを集中させています。
そこで、トレーニングをしてしまうと、運動の方にエネルギーがいってしまいます。
さらに、トレーニング後の体の修復にもエネルギーやタンパク質などの栄養素が必要になります。
すると、免疫力にまわせるエネルギーや栄養素などは必然的に少なくなってしまいます。
無理してトレーニングすると、免疫力は低下し、体調不良をこじらせてしまうことにつながります。
周囲にうつしてしまうおそれ
体調不良時にトレーニングを避けた方が良い理由として「周囲にうつしてしまうおそれ」があります。
とくに、冬の季節で風邪をひいている時、インフルエンザなどにかかっている場合は、まわりの人にうつしてしまうおそれがあります。
部活やクラブチームの練習会やトレーニングに無理して参加すると、風邪のウイルスやインフルエンザなど他の人にうつしてしまう可能性があり、他の人に迷惑がかかります。
とくに冬の季節は、空気が乾燥するためウイルスが活性化しやすく、風邪やインフルエンザなどが流行しやすいです。
体調不良のときには、トレーニングを休んで、静養してから練習に復帰しましょう。
そして、普段から体調管理には気をつけて過ごすようにします。
とくに、栄養バランスの良い食事、十分な睡眠、手洗い・うがい、マスクの着用、乾燥の予防、温かい格好をして体を冷やさないように務めましょう。
また体調不良を抱え込みながらトレーニングを行った場合、確実にトレーニングの質は落ちてしまいますが、その要因についてみていきましょう。
体調不良に伴うパフォーマンスへの影響
症状による影響
体調不良に伴うパフォーマンスへの影響として「症状による影響」があります。
風邪など体調不良になると、咳・鼻水・痰がらみ・くしゃみなどの症状が起こります。
熱が下がって、ある程度体調不良が回復しても、これらの症状は残ってしまう場合が多いです。
咳・鼻水・痰がらみ・くしゃみなどの症状によって、ランニングしている最中、呼吸がしにくくなります。
また、症状があるという不快感だけでも、走りへのストレスとなってしまい、トレーニングに集中できなくなってしまいます。
走っている最中に、痰がからんだり、鼻水がのどの奥の方に落ち込んだり、走りに集中しにくくなります。
一旦、痰を切ろうとしても、なかなか出せなかったり、呼吸筋を使用して腹筋や横隔膜などがつりそうになってしまったりします。
体力の低下
体調不良に伴うパフォーマンスへの影響として「体力の低下」があります。
風邪など体調不良になると、体力が低下します。
体に入ってきた異物を除去しようと、免疫反応が起こります。
体温が上がったり、咳・鼻水・くしゃみなどの症状によって、体内から侵入してきた異物を排除しようとします。
免疫反応によって体内のエネルギーが消費されてしまうため、体力は低下していまいます。
トレーニングの継続困難
体調不良に伴うパフォーマンスへの影響として「トレーニングの継続困難」があります。
体調不良になると、基本的にはいつも通りのトレーニングは出来ません。
仮に無理してトレーニングをおこなっても、その量や質は落ちてしまいます。
さらに、ランニングなど運動をおこなうと、免疫力が低下してしまうため、体調不良が治るまでに時間がかかってしまいます。
体調不良になってしまったら、無理せずに治るまで静養することが重要です。
しかし、ランナーであればトレーニングが途切れることに対して強い恐怖をもつことは、とても分かります。
自分だったら、多少の体調不良程度であれば、トレーニングを行ってしまいます。
毎日の健康管理に気をつけるとともに、万が一体調不良になった場合にはあきらめて静養につとめるようにしましょう。
とても大きなことですが、体調不良によってトレーニングの継続が困難になりますが、早く治して、トレーニングを徐々に再開していくことが重要です。
体重の変化
体調不良に伴うパフォーマンスへの影響として「体重の変化」があります。
体調不良になって、思うようにトレーニングを消化できないと、体重が増えてしまいがちです。
また、体調不良によって、食欲が低下して、食事を十分にとることができないと、体重が減ってしまうでしょう。
体重がいつもより、増えたり、減ったりすると、走りのバランスが崩れてしまいます。
走りが重すぎたり、反対に軽すぎたりすると、走りの感覚がズレてしまいパフォーマンスは大きく低下します。
走りの違和感がありすぎると、持続して走ることが難しくなります。
とくに、マラソンなどの長距離では、致命的になります。
体調不良による体重変化は焦らずに徐々に戻していくようにしましょう。
何事もそうですが、一気に変えようとすると、体に大きな変化が加わり、とてもストレスがかかります。
さらに体調不を悪化させてしまい、体調不良をこじらせてしまう恐れがあります。
モチベーションの低下
体調不良に伴うパフォーマンスへの影響として「モチベーションの低下」があります。
体調不良になって、思うようにトレーニングが出来ないと、かなり焦ってしまいます。
今まで継続してきたトレーニングが、無駄になってしまうと思うと、モチベーションはかなり低下してしまいます。
トレーニングができない焦り
復帰後うまく走れない
走りの感覚が鈍すぎる
トレーニング計画が台無しに
レースに出場したくない
など、とてもネガティブな気持ちになります。
そんなときに無理してトレーニングをいつものようにやろうとしてしまうと、ケガの原因にもなります。
モチベーションが低下するのは当然ですが、焦ってはいけません。
走れなかった期間の倍以上かけて、じっくりと体力や走りの感覚を取り戻していくようにしましょう。
とはいえ、ランナーはストイックな人が多いです。
体調不良が治っていないうちにトレーニングを再開したり
今までと同じタイム設定にしたり
取り戻そうと、いつも以上の負荷をかけたり
体を追い込もうとしてしまいがちです。
一旦、落ち込んだ体力を受け入れたうえで、その状態にあったトレーニングを行うようにしましょう。
焦りは禁物です。
それが難しいのですが、競技人生は長いので、長期目線を持って、トレーニングを再開していくようにしましょう。
そして何より走りを楽しみましょう。
楽しむ気持ちは忘れずに、少しずつ調子を取り戻すことが大事です。
まとめ
今回は「体調不良時にトレーニングを避けた方が良い理由」について説明しました。
体調不良のときには、無理してトレーニングをせずに静養につとめましょう。
そして、体調不良から回復してから、またトレーニングを再開していけばいいのです。
ランニングを長く楽しむためにも、急な体調不良に対して、自分の体を第一優先に考えて対処しましょう。
この記事によって「体調不良時にトレーニングを避けた方が良い理由」についての理解が深まり、一人でも多くの人に役立つことを願っています。
この記事の著者
