結論ですが
脂質のマラソントレーニングとして「距離走」「ガチゆる走」「早朝ランニング」などがあります。
この記事は「マラソンを趣味にしている」ヒトに向けて書いています。
マラソントレーニングに対する疑問・悩み・不安などが解決できればと思っています。
この記事を読むことで「脂質のマラソントレーニング」についてわかります。
脂質のマラソントレーニングってなんですか?
このような疑問にお答えします。
PFCとは、三大栄養素である「タンパク質」「脂質」「炭水化物」のことをいいます。
タンパク質(Protein)
脂質(Fat)
炭水化物(Carbohydrate)
スポーツ選手やアスリートの場合、厳しいトレーニングに耐えうる体作りなどのために、食事・栄養がとても重要になります。
そして、この「PFC」がエネルギー源となるため重要となります。
マラソンなどの持久系競技において、とくに「炭水化物・糖質」(C)や「脂質」(F)が大切です。
そして、脂質をエネルギーとして使うまでに時間がかかります。
普段からトレーニングをしておかなければ、脂質をうまくエネルギーとして利用することが難しいです。
では、脂質をエネルギーに利用するようなトレーニングにはどのようなものがありますか?
ということで、今回は、「脂質のマラソントレーニング」について説明していきます。
距離走
脂質のマラソントレーニングとして「距離走」があります。
距離走は、長い距離を走るトレーニングです。
「ロング走」などとも呼ばれます。
距離走は20kmから30km程度の長い距離を一定のペースで走るトレーニングです。
トップ選手だと、40km以上の距離を走る方もいます。
ゆっくり長く走る「LSD」(Long Slow Distanse)も距離走の一つとされる場合もあります。
また、長い距離をペースの変化をつけて走る「変化走」や、後半に徐々にペースアップをする「ビルドアップ走」、徐々にペースダウンをする「ビルドダウン走」など長い距離を走る場合、「距離走」というカテゴリーに入る場合もあります。
「距離走」では、長い時間運動することになります。
はじめは「糖質」がメインにエネルギーに使われますが、長い距離を走ることによって「脂質」にエネルギー源が切り替わります。
距離走を行うことによって、脂質がエネルギーに切り替わる代謝が促されます。
つまり、「脂質」がエネルギーとして利用するのが促されやすくなります。
脂質のマラソントレーニングとして「距離走」があります。
ガチゆる走
脂質のマラソントレーニングとして「ガチゆる走」があります。
ガチゆる走とは、「高強度の運動」と「持続走」を組み合わせたトレーニングのことをいいます。
まず、短時間の高強度運動によって「糖質」が消費されます。
その後に持続走を行うことによって、「脂質」がエネルギー源として使われやすくなります。
高強度の運動として
縄跳び1-2分程度×1~3本
1~2km全力走
400m全力走×5本
100-200m坂ダッシュ×5本
などがあります。
そして、12km~20km程度の持久走を行います。
脂質のマラソントレーニングとして「ガチゆる走」があります。
早朝ランニング
脂質のマラソントレーニングとして「早朝ランニング」があります。
早朝ランニングは、朝早くにランニングを行うトレーニングです。
朝起きてすぐの状態は、「低血糖」状態です。
血糖値が低い状態で走ることによって、「脂質」がエネルギー源として使われます。
脂質代謝が促されて「脂質」がエネルギーとして利用されやすくなります。
水分や糖分をとってから走る方や、起きて少し間をおいてから走りはじめる方が多いかと思います。
しかし、脂質代謝を促すために、あえて糖分を摂らずに早朝に走ることをオススメします。
ただし、低血糖状態になって体がまったく動かない状態になったり、ひどいと意識を失って倒れてしまうこともあります。
早朝ランニングに慣れていない方は無理しないでください。
脂質のマラソントレーニングとして「早朝ランニング」があります。
枯渇走
脂質のマラソントレーニングとして「枯渇走」があります。
枯渇走はエネルギーを枯渇させた状態で走るトレーニングです。
運動し始めのエネルギーは主に「糖質」が使われます。
エネルギーを枯渇させた状態を作ると、まずはじめに糖質が不足してきて、そのあとに脂質がメインに使われるようになります。
エネルギーを枯渇させた状態で運動をすることによって、「脂質」がエネルギー源として使われやすくなります。
枯渇走では、トレーニングを行って、エネルギーを枯渇させた状態を作っても良いですし、食事をコントロールすることでエネルギーを枯渇させてもいいです。
たとえば、
通常のトレーニングメニューの後にゆっくりとジョギングを行う
ダウンジョグをいつもより長めに行う
食事の前の空腹の時間帯にトレーニングをおこなう
食事をコントロールしてからトレーニングをおこなう
などの工夫があります。
脂質のマラソントレーニングとして「枯渇走」があります。
セット練習
脂質のマラソントレーニングとして「セット練習」があります。
セット練習では、質の高いトレーニングを二回連続でおこなうトレーニング方法です。
一回目のトレーニングによってエネルギーを枯渇させた状態を作り出します。
そして、二回目のトレーニングでは、エネルギーが枯渇した状態で、トレーニングすることになります。
枯渇走とコンセプトが一緒ですが、エネルギーを枯渇させた状態を作ると、糖質が不足してきて、そのあとに脂質がメインに使われるようになります。
エネルギーを枯渇させた状態で二回目のトレーニングをすることによって、「脂質」がエネルギー源として使われやすくなります。
セット練習では、
一日のうちに、「午前練習+午後練習」「早朝練習+午前練習」などと組み合わせて「二部練」にしてもいいです。
また、二日連続でポイント練習(質の高いトレーニング)を行ってもいいでしょう。
さらに、「夜の練習」+「翌日の早朝練習」などと二日にまたがってトレーニングを組み合わせる工夫もいいですね。
市民ランナーであれば、自分のスケジュールと見合わせて、色々と試してみるといいでしょう。
脂質のマラソントレーニングとして「セット練習」があります。
糖質制限食
脂質のマラソントレーニングとして「CFコントロール走」があります。
CFコントロール走は、C(炭水化物・糖質)を少なく、F(脂質)が多い状態にコントロールされた状態でトレーニングを行う方法です。
脂質代謝を促すためには、低糖質・高脂質の状態を作り出すことが大切です。
普段の食事の糖質を少なくして、脂質を多めにとった状態でトレーニングを行いましょう。
また、トレーニング開始前に脂質を摂取すると、脂質代謝が促されるという研究報告があり、トレーニング前に、脂質を摂取することもオススメです。
この時は、脂質の中でも、エネルギー源として使われやすいMCTなどを選ぶのが良いでしょう。
ただし、低糖質状態でのトレーニングになれていないと、低血糖状態になって体がまったく動かない状態になったり、ひどいと意識を失って倒れてしまうこともあります。
くれぐれも無理な低血糖状態にしないように心がけてください。
脂質のマラソントレーニングとして「CFコントロール走」があります。
高脂質食
脂質のマラソントレーニングとして「CFコントロール走」があります。
CFコントロール走は、C(炭水化物・糖質)を少なく、F(脂質)が多い状態にコントロールされた状態でトレーニングを行う方法です。
脂質代謝を促すためには、低糖質・高脂質の状態を作り出すことが大切です。
普段の食事の糖質を少なくして、脂質を多めにとった状態でトレーニングを行いましょう。
また、トレーニング開始前に脂質を摂取すると、脂質代謝が促されるという研究報告があり、トレーニング前に、脂質を摂取することもオススメです。
この時は、脂質の中でも、エネルギー源として使われやすいMCTなどを選ぶのが良いでしょう。
ただし、低糖質状態でのトレーニングになれていないと、低血糖状態になって体がまったく動かない状態になったり、ひどいと意識を失って倒れてしまうこともあります。
くれぐれも無理な低血糖状態にしないように心がけてください。
脂質のマラソントレーニングとして「CFコントロール走」があります。
Sleep-low法
Sleep-low法とは、マラソンなど持久系スポーツのパフォーマンスを向上させる効果のある食事法です。
マラソンなどの長時間の運動では、おもに「グリコーゲン」と「脂肪」から発生するエネルギーを使用して走ることになります。
筋肉に貯蔵されるグリコーゲンを温存することが、長い時間運動するのに重要です。
グリコーゲンとは、筋肉にたくわえられるエネルギーであり、お米・パン・小麦などの炭水化物が由来となる栄養素です。
グリコーゲンは貯蔵する量が限られているため、フルマラソンなどの長い距離では、途中で枯渇してしまい、体を思うように動かせなくなってしまいます。
よって、いかに筋肉のグリコーゲンを温存できるかが重要となります。
グリコーゲンを温存する方法として
1.グリコーゲン貯蔵量を増やす
2.グリコーゲンの消費量を減らす(代わりに脂肪を効率的に使用する)
という2つのアプローチがあり、Sleep-low法では効果的に高める方法として考案されました。
筋グリコーゲンの貯蔵量を増やす
Sleep-low法では、筋グリコーゲンの貯蔵量を増やすことができます。
筋グリコーゲンが少ない状態でトレーニングをすると、筋グリコーゲンの貯蔵量が増えやすくなるという研究結果があります。
つまり、筋グリコーゲンが少ない空腹時にトレーニングをすると、筋グリコーゲンの貯蔵量が高まります。
脂肪が効率的に使用される
Sleep-low法では、脂肪が効率的に使用されるようになります。
筋グリコーゲンが少ない状態でトレーニングをすると、グリコーゲンからのエネルギーが足りないため、脂肪が効率的に使用されるようになります。
つまり、筋グリコーゲンが少ない空腹時にトレーニングをすると、脂肪が効率的に使用されるようになり、筋グリコーゲンを温存するようになります。
Sleep-low法では、筋グリコーゲンが少ない空腹時のトレーニングが重要となります。
ただし、空腹時ではエネルギー不足を引き起こすため、高強度の質の高いトレーニングができないです。
それらの欠点を補う解決策として「Sleep-low法」があります。
「Sleep-low法」を活用した二部練の方法として…
1.朝食をとらないで朝方に低強度・長時間のトレーニングをおこなう。
2.朝食と昼食で糖質を補給する。
3.夕方に高強度のトレーニングをおこなう
4.夕食はタンパク質・脂肪中心の糖質が制限された食事をとる。
つまり…
朝方の練習は、空腹時の筋グリコーゲンが少ない状態でのトレーニングとなり、「筋グリコーゲンの貯蔵量が増え」「脂肪が効率的に使用される」ようになります。
(朝方の練習は、エネルギー効率を高めることが目的となります。)
そして、夕方の練習では、グリコーゲンが十分に補給されているため、強度や質の高いトレーニングをおこなうことができるのです。
(夕方の練習は、パフォーマンス向上が目的となります。)
Sleep-low法の実践では、「エネルギー枯渇状態」と「エネルギー充足状態」をうまく組み合わせることが重要となります。
1日の流れの中
2部練を行っている人の場合には、1日の流れの中で「Sleep-low法」を実践できます。
1.朝食をとらないで朝方に低強度・長時間のトレーニングをおこなう。
2.朝食と昼食で糖質を補給する。
3.夕方に高強度のトレーニングをおこなう
4.夕食はタンパク質・脂肪中心の糖質が制限された食事をとる。
つまり…
朝方の練習は、「エネルギー枯渇状態」のトレーニングとなり、「筋グリコーゲンの貯蔵量が増え」「脂肪が効率的に使用される」ようになります。
(朝方の練習は、エネルギー効率を高めることが目的となります。)
そして、夕方の練習では、グリコーゲンが十分に補給されているため、強度や質の高いトレーニングをおこなうことができるのです。
(夕方の練習は、パフォーマンス向上が目的となります。)
この方法が、「Sleep-low法」つまり「寝るときはグリコーゲンが低い状態」となる基本的なやり方になります。
1週間の流れの中
1週間の中で強度の高いトレーニング(ポイント練習)を何回か取り入れている人は、1週間の流れの中で「Sleep-low法」を実践できます。
1.普段はタンパク質・脂肪中心の糖質が制限された食事をとる。
2.強度の高いトレーニングの前に糖質が多めの食事をとる。
つまり…
普段の練習は、「エネルギー枯渇状態」のトレーニングとなり、「筋グリコーゲンの貯蔵量が増え」「脂肪が効率的に使用される」ようになります。
(普段の練習は、エネルギー効率を高めることが目的となります。)
そして、強度の高い練習では、グリコーゲンが十分に補給されているため、強度や質の高いトレーニングをおこなうことができるのです。
(強度の高い練習は、パフォーマンス向上が目的となります。)
炭水化物・糖質の消化吸収
炭水化物・糖質を摂取してから、体内に吸収されるまでに「数十分から数時間」かかります。
消化・吸収される時間は、炭水化物や糖質の種類(単糖類・二糖類・多糖類など)によって異なります。
炭水化物や糖質が摂取されると、胃腸で消化されて、おもに小腸から吸収されます。
そして、血糖値が上昇していき、肝臓や筋肉など全身に運ばれてエネルギーとして発揮されます。
このときに使われなかった糖質が、肝臓や筋肉にグリコーゲンとして貯蔵されます。
炭水化物・糖質補給のタイミング
炭水化物・糖質補給のタイミングは、普段のトレーニングでは「半日から1日前」、試合の日では「3日前」が最適だと考えられます。
糖質を多く補給するタイミングは、あまりにも直前のタイミングだとグリコーゲンとして十分に貯蔵されないため、ある程度の時間が必要です。
あくまで個人的な意見ですが、普段のトレーニングでは「半日から1日前」、重要な試合の日では「3日前」が最適だと考えられます。
よくマラソンのレースの前には、3日前から炭水化物・糖質を多めの食事をする「カーボローディング」(グリコーゲンローディング・カーボアップなどとも)という方法がありますが、これを応用したものです。
まとめ
今回は、「脂質のマラソントレーニング」についてみてきました。
「PFC」は、スポーツをしている人にとって重要な栄養素になります。
PFCを武器にして、マラソンのベスト記録を更新するような人が一人でも多く出ることを願っています。
この記事によって「脂質のマラソントレーニング」についての理解が深まり、一人でも多くの人に役立つことを願っています。
「宮の沢スマイルレディースクリニックホームページ」
https://www.miyanosawa-smile-lc.com/