
睡眠にはどのような効果がありますか?
このような疑問にお答えします。
アスリートにおいて、高い競技パフォーマンスを発揮するためには、トレーニングも大事ですが、睡眠などのリカバリーも非常に重要です。
睡眠の質が高まることによって、疲労回復が促進されますし、体力レベルを上に引き上げてくれ、「競技パフォーマンスの向上」にもつながります。
睡眠は、アスリートにとって「天然のドーピング」とも言えるでしょう。

では、睡眠にはどのような効果がありますか?
ということで、今回は「睡眠の効果」について説明していきます。
睡眠の効果
疲労回復

睡眠の効果として「疲労回復」があります。
睡眠には、トレーニングによって蓄積した疲労を回復させる効果があります。
とくに、睡眠のリズムの中で、深い睡眠である「ノンレム睡眠」において、成長ホルモンの分泌が促されます。体内の代謝が促進されて、「体内の修復・回復」などの効果が得られます。
また、睡眠によって、脳も休まります。
自律神経の働きが整い、心身ともに疲労を回復させる効果があるのです。
体の修復

睡眠の効果として「体の修復」があります。
トレーニングによって筋肉や腱・関節などの運動器が微小に損傷を受けます。
睡眠によって、損傷を受けた体を修復してくれます。
とくに、睡眠中に分泌される「成長ホルモン」によって体内の代謝が促進されて、筋肉や腱・関節などの体の回復や修復を促されます。
「トレーニングによるダメージ」と「睡眠によるリカバリー」によって、トレーニング前よりも強い体が作られていくのです。
運動記憶の定着

睡眠の効果として「運動記憶の定着」があります。
睡眠には、記憶を定着させる効果があります。
日中に体験したことや、学習したことなどが、睡眠によって頭の中で整理されます。
トレーニングにおいて学習した体の動かし方なども整理されます。
とくに、深い睡眠である「ノンレム睡眠」において、体験したことや体験から得た感情を整理されます。
また、浅い睡眠である「レム睡眠」において、記憶として定着させるリズムをつくります。
睡眠には、体験したことや学習したことを整理し、記憶を定着させる効果があり、トレーニング効果を上げてくれます。
免疫力アップ

睡眠の効果として「免疫力アップ」があります。
私たちの体には、ウイルスをはじめとした異物から体を守ってくれる「免疫機能」が備わっています。
激しいトレーニングをおこなうと、体に使われるエネルギーが運動の方を優先するため、免疫機能が低下してしまいます。
十分な睡眠によって、体の免疫細胞の働きが活発になり、免疫力がアップします。
すると、ウイルス感染による風邪や、さまざまな感染症にかかりにくい体になります。
トレーニングの後は、しっかりと睡眠をとって免疫力を回復させましょう。
ストレス軽減

睡眠の効果として「ストレス軽減」があります。
激しいトレーニングを行うと、交感神経が優位となり、体がガンガン動きやすい状態になります。
「コルチゾール」などのストレスホルモンも分泌されて、まさに体が戦闘モードに入ります。
睡眠によって、リラックスモードに入ると、副交感神経が優位となります。
交感神経と副交感神経の自律神経のバランスが整い、体内のホルモン分泌も整います。
とくに、ストレスホルモンである「コルチゾール」などの分泌をおさえてくれます。
つまり、睡眠によって自律神経の働きやホルモン分泌などが整うため、ストレスを軽減させる効果が得られるのです。
トレーニングによって、体に対してストレスがかかっているものです。トレーニング後は、しっかりと睡眠をとってストレスを解消させるようにしましょう。
メンタルの安定

睡眠の効果として「メンタルの安定」があります。
人には体内リズムがあります。
夜に睡眠をおこなうことによって、「日中に活動」・「夜に休息」という一日のリズムが作られます。
睡眠には「1日のリズムの形成」以外にも「疲労回復」「ストレス軽減」効果などがあります。それらの作用によって、心身ともに安定した状態となり、メンタルの安定につながります。
逆に十分な睡眠がとれないと、不規則な生活リズムとなり、心身ともに疲労がたまり、ストレスを多く抱え込んでしまうため、「うつ病」などに進展するリスクがあります。
十分な睡眠によって、心身ともに安定した状態となり、メンタルの安定につながるのです。
そして、次のトレーニングへの意欲に変わっていきます。
まとめ
今回は「睡眠の効果」について説明しました。
アスリートだけでなく「良質な睡眠」は、心身の健康にとても重要です。
睡眠の質が良いと、日中いきいきと過ごすことができます。
「天然のドーピングである睡眠」を味方につけて、リカバリー力を爆上げし、競技パフォーマンスの向上につなげましょう。
この記事によって「睡眠の効果」についての理解が深まり、一人でも多くの人に役立てれば幸いです。
この記事の著者
