【徹底解説】リカバリーの具体的な方法|しっかりと休んでタイムを伸ばす

マラソンのタイムを伸ばすために日々トレーニングを行っているランナー向けの記事です。

・すぐに疲れてしまう
・朝起きるのがだるい
・いつものトレーニングがキツイ!!

その不調、じつは「リカバリー不足」が原因かもしれません。

私はドクターランナーの立場として、長年マラソン競技をおこなっており、日々トレーニング内容や睡眠・リカバリーなどの記録をつけています。
その記録を見返してみると「リカバリー不足」で調子が悪くなるということを実感しております。

適切にリカバリーを促すことによって、競技パフォーマンスは上がります。

この記事を読むことによって、リカバリー力を高めることができ、日々のトレーニングの質を高め、自己ベストを更新することにつながります。

反対に「リカバリー」に関する知識がないと、倦怠感などによってトレーニングの調子が上がらず、その効果が無駄になってしまう可能性があります。

さあ、リカバリーの具体的な方法について見ていきましょう。

リカバリーを促す生活習慣

栄養バランスの良い食事

リカバリーの方法として「栄養バランスの良い食事」があります。

トレーニングによって、エネルギーが消費され、筋肉や腱などにダメージが加わります。
食事によって、消耗したエネルギーを補給するとともに、体の修復を促すことが重要です。

・枯渇したエネルギーを補う「炭水化物」
・筋肉など体の材料になる「タンパク質」
・エネルギーや細胞膜の材料になる「脂質」
・代謝をサポートする「ビタミン」
・体の機能を調整する「ミネラル」

など栄養バランスの良い食事を摂取してリカバリーを促しましょう。

十分な睡眠

リカバリーの方法として「十分な睡眠」があります。

睡眠には、疲労を回復させる効果があります。
とくに、深い睡眠の「ノンレム睡眠」において、成長ホルモンの分泌が促されて、リカバリーが促されます。

また、睡眠によって、脳が休まり、自律神経やホルモン分泌などが整います。
副交感神経が優位にはたらき、ストレスホルモンである「コルチゾール」の分泌をおさえてくれて、トレーニングによるストレスを軽減します。
さらに、睡眠によって、トレーニングで覚えた体の動きなど学習し「運動記憶」を定着します。

睡眠時間を確保するとともに、睡眠の質を高めて、リカバリーを促しましょう。

完全休養

リカバリーの方法として「完全休養」があります。

完全休養とは、全くトレーニングをしないで休養に専念する方法です。

トレーニングすることはもちろん大事です。
しかし、トレーニングしたら体力レベルは下がるため、十分な休養をとり、リカバリーさせることが必要になります。

定期的に完全休養を入れて、心身ともにリカバリーを促しましょう。

入浴

リカバリーの方法として「入浴」があります。

湯船につかることで、体が温まり、全身の血流が良くなります。
全身に「栄養」を届けてくれますし、「疲労物質」などの排出も促されて、リカバリーが促されます。
また、入浴することで、水圧の影響で「むくみ解消」、湯船の中という非日常空間で「リラックス効果」なども得られます。

一日の終わりには、入浴する習慣をつけて、リカバリーを促しましょう。

リカバリーを促す軽い運動

軽い運動

リカバリーの方法として「軽い運動」があります。

運動をすると、さらに疲労がたまってしまうと思うかもしれません。
しかし、軽く体を動かすことで、血流が良くなり、「酸素」や「栄養」を全身に送り届け、「疲労物質」の排出が促されます。

「アクティブレスト」(積極的休養)と呼ばれる方法であり、積極的にリカバリーを促すことができます。

ストレッチ運動

リカバリーの方法として「ストレッチ運動」があります。

ストレッチ運動をおこなうことで、筋肉は伸び縮みし、血流が良くなります。

また、筋肉を程よく伸ばすことで、筋肉はほぐれてくれます。
しっかりと筋肉をほぐすことで、関節の可動域が広まり、ケガの予防にもつながります。

さらに、体が伸びている感覚は気持ちの良いものです。
リラックス効果も得られますし、自分の体の伸びている部位を意識することで神経系も研ぎ澄まされるでしょう。

ヨガ

リカバリーの方法として「ヨガ」があります。

ヨガで様々なポーズをとることで、筋肉を伸ばすことができて、血流が良くなります。
リカバリーが促されますし、柔軟性の向上、体幹力の強化、姿勢改善などの効果も期待できます。
また、緊張した筋肉を弛緩させることで、リラックス効果もあり、ストレスを軽減してくれます。

ヨガによって、心身ともにリカバリーを促してくれます。

リカバリーを促すリラックス時間

楽しい時間を過ごす

リカバリーの方法として「楽しい時間を過ごすこと」があります。

トレーニングで、交感神経優位の緊張・闘争モードから、副交感神経優位のリラックスモードに切り替えることが大切です。

・好きな友人
・好きな家族
・好きな恋人

好きな人、大切な人と、楽しい時間を過ごすといいですね。
また、一人でも、自分の好きな時間を過ごしましょう。
ゲームや読書、マンガ、映画や音楽鑑賞など趣味に没頭してもいいです。

アロマテラピー

リカバリーの方法として「アロマテラピー」があります。

アロマテラピーは、植物から抽出した精油(エッセンシャルオイル)を使って、香を楽しみ、美や健康に役立てる自然療法です。

香りをかいだり、見て楽しんでリラックスした時間を過ごせます。
「芳香浴法」「沐浴法」「吸入法」「湿布法」などの方法があります。

マインドフルネス瞑想

リカバリーの方法として「マインドフルネス瞑想」があります。

マインドフルネスとは「今ここに意識を向けて、ありのままの状態を受け入れている状態」のことを指します。

反対に、あれこれ色んなことを考えてしまって、雑念に振り回されてしまって、今ここに意識を向けられない状態のことを「マインドレスネス」と呼ばれます。

マインドフルネス瞑想には、睡眠の改善、リラックス、ストレス軽減などの効果があります。
また、集中力を高める効果もあるため、重要レースで力を発揮するためのメンタルトレーニングにもなります。

ストレス解消

リカバリーの方法として「ストレス解消」があります。

日常生活においてストレスがかかることがあり、それが競技パフォーマンスに影響を与えることがあるかと思います。

・好きなものを食べる
・ためていた動画を一気にみる
・趣味に没頭する
・どこか旅に出かける
・山に行って自然を感じる

など、ストレス解消をおこなって、うまくストレス管理することが大切です。
ご自身にあったストレス解消法を見つけておくようにしましょう。

リカバリーを促す体のケア

マッサージ

リカバリーの方法として「マッサージ」があります。

マッサージをすることで、トレーニングによって凝り固まった筋肉をほぐすようにしましょう。
血流が促されて、リカバリーが促されます。
ポイントは、体の端っこ(末梢)から始めて、徐々に中心部(中枢)に向かって行います。

時間とお金に余裕があれば、マッサージの施術を受けてもいいでしょう。
パートナーがいれば、交互にマッサージしあうのもいいですね。
自分でセルフマッサージでもいいですし、マッサージガンや、マッサージチェア、マッサージクッションなどを使ってもいいでしょう。

筋膜リリース

リカバリーの方法として「筋膜リリース」があります。

筋膜とは、筋肉を包んでいる膜です。
激しいトレーニングなどで筋肉を駆使すると、炎症などによって筋膜は硬くなり、周りの組織と癒着を起こします。

そこで、筋膜リリースを行うことによって、筋肉の硬直や癒着を改善し、柔軟性や可動性を回復し、リカバリーを促すことができます。
専門の施術を受けてもいいですし、フォームローラーや、テニスボール、ラップの芯などを使用してセルフケアしてもいいでしょう。

リカバリーを促すアイテム

コンプレッションソックス

リカバリーの方法として「コンプレッションソックス」があります。

コンプレッションソックスは、圧縮性のある素材で作られています。
ふくらはぎが圧迫されて、筋ポンプ作用が増強されて、血流が良くなります。
リカバリーが促されますし、むくみ予防にもなります。

よく、医療の現場で、手術前後の血栓症予防のために、「弾性ストッキング」が使われますが、似たようなものです。

自分のアシに合ったコンプレッションソックスを選んで、リカバリーに役立てると良いでしょう。

コンディションクリーム

リカバリーの方法として「コンディションクリーム」があります。

コンディションクリームを筋肉に塗ることで、筋肉のハリやコリ、痛みを抑えることができます。
クリームを使って、そのままマッサージすることもできます。

クリームだけでなく、ジェル、アイス、ホットタイプなど様々なタイプが売られています。
ただし、海外製ではドーピングで禁止されている物質が含まれている場合もあるため注意しましょう。

まとめ

今回は「リカバリーを促す方法」について説明しました。

毎日、トレーニングに励んでいる人は、トレーニングは勿論重要ですが、リカバリーも同じように大切です。

トレーニングによって酷使された肉体はリカバリーによって回復します。
適切なリカバリーを行うことによって、競技パフォーマンスは向上しますし、故障やケガもおさえることができます。

ずっと全力で長く頑張り続けることは不可能なので、ときには休息をとったり、リラックスしたり、リカバリーというものを意識的に行ってみてはいかがでしょうか?

何事も長く継続するためには、「休息」(リカバリー)はとても大切です。

この記事によって「リカバリーの具体的な方法」について理解が深まり、一人でも多くの人に役立つことを願っています。

この記事の著者

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