マラソンのタイムを伸ばすために日々トレーニングを行っているランナー向けの記事です。
・速く走るための食事について勉強したい
・日々の栄養を見直したい
・本番で良い結果を出したい
このような意見にお答えします。
私はドクターランナーの立場として、自分の体を使って食事に関する実験を行っています。
毎日、食事の内容は欠かさずつけています。
日々の食事を見直したいランナーの方は「食事レコード」をオススメします。
ただし、食事を記録する「食事レコード」を行うにあたって、落とし穴がたくさんあります。
ワナが多いため、中途半端な理解で食事レコードを行うと、かえって調子を崩してしまう可能性が高くなります。

食事レコードのワナについて理解した上で、食べるトレーニングを行うことが大切です。
とはいえ、速く走るためには「食事の力」を味方にすることが重要です。
食事レコードの特性を理解した上で活用すると強力な武器になります。
ということで、今回は食事レコードのメリットとワナについて説明していきます。
食事レコードのメリット
栄養素を客観的に把握できる

食事レコードのメリットとして「栄養素を客観的に把握できること」があります。
自分が食べている普段の食事に関する栄養成分を把握することができます。
アプリによっては、タンパク質・脂質・糖質の三大栄養素だけでなく、ビタミン・ミネラルも含めた五大栄養素の詳細な内容まで把握することができます。
食事レコードによって、栄養素を客観的に把握することができます。
食材の栄養成分を自然に覚える

食事レコードのメリットとして「食材の栄養成分を自然に覚えること」があります。
毎日、食事の栄養成分の内容をつけていくと、その食材の栄養成分が自然と覚えていきます。
どのくらいのカロリーがあって、PFCの内訳がどのようなのか、目に入ってくるので、だいたいの栄養成分の目安がつくようになります。
食事レコードによって、栄養成分に慣れてくるため、自然と覚えるようになります。
モチベーションになる

食事レコードのメリットとして「モチベーションになること」があります。
自分が食べている普段の食事の内容を記録していくと、自然と食と向き合うことになります。
食事を利用して、競技パフォーマンスをあげようとする気持ちも高まります。
記録自体大変ですが、食事レコードを行うだけで、自己管理しているという自信になりますし、モチベーションにもつながります。
抑止力になる

食事レコードのメリットとして「抑止力になること」があります。
食事の内容を記録していくと、良い感じの食生活を送りたいという気持ちが強まります。
ジャンキーなものを食べると、それを記録することになります。
しかし、ジャンキーなもの、自分の意志に反するような食事の内容は記録したくないという抑止力が働くため、暴走する食欲に歯止めが利くようになります。
栄養素を変えやすい

食事レコードのメリットとして「栄養素を変えやすいこと」があります。
食べるトレーニングをするときに、糖質や脂質、タンパク質などの量を変える時に、具体的な量がわかるため変えやすいです。
グラム単位で調整できますし、それを客観的に把握することができて、自分のコンディションと比べやすくなります。
食事レコードのワナ
アンダーカロリーになりがち

食事レコードのワナとして「アンダーカロリーになりがちなこと」があります。
実際に食事レコードを行うと分かりますが、正確に栄養成分を把握することは無理です。
とくに、「肉」(脂身の割合によって変わる)や「スープ」(食材の油・エキスなどが混ざる)などを把握するのは難易度が高すぎます。
初心者のうちは「300〜500kcal」くらいズレてしまってもおかしくないと思います。
食事レコードによるカロリー計算のズレだけでなく、良い記録を残したいという抑止力などから、アンダーカロリーになりがちであり、エネルギー不足からコンディションを崩す可能性が高まります。
概念優位の世界に陥る

食事レコードのワナとして「概念優位の世界に陥ること」があります。
基本的には、自分の体に必要な栄養素というものは、脳から発する食欲だったり、味覚で美味しく感じることなどで教えてくれます。
食事レコードでは、概念上の栄養素の数字にとらわれてしまうため、自分の感覚を無視することになります。
そのため、自分にとって本当に必要な栄養素が不足したり、栄養バランスが崩れやすくなってしまい、コンディションを崩す可能性が高まります。
食べるものに偏りが生じる

食事レコードのワナとして「食べるものに偏りが生じること」があります。
ヒトの体は、様々な種類の食べものを摂取することによって、自然と栄養素のバランスが整っています。
食事を記録するようになると、どうしても食事の内容に偏りが生じてしまいます。
・記録しやすい食べものを選びがち
・栄養成分が分かっている食べものに偏りがちになる
・記録している栄養成分をみて調整しようとする
どうしても、食事を記録するということが頭によぎってしまうため、偏りが生じてしまいます。
まとめ
今回は「食事レコードを活用する心得」について説明しました。
食事レコードには多くのワナが隠されていますが、うまく活用できれば、大きな武器にもなります。
一般的に、リスクが高いものは、リターンも大きいです。
この記事によって「食事レコードを活用する心得」についての理解が深まり、一人でも多くの人に役立つことを願っています。
この記事の著者



