タイムを伸ばすために日々トレーニングを行っているランナー向けの記事です。
・速く走るための知識を勉強したい
・日々のトレーニングを見直したい
・本番で良い結果を出したい
このような意見にお答えします。
速く走るために「糖質」をうまく使うことが大切です。
「ブドウ糖(グルコース)」のエネルギー代謝経路を理解すれば、「タンパク質」や「脂質」のエネルギー代謝もわかりやすくなります。
おそらく、高校生の生物、大学生の生化学などでエネルギー代謝を習った記憶があるかもしれません。
テストのために、ひたすら丸暗記したという方も少なくないかと思います。
自分自身も医学生の時には、エネルギー代謝の図や式を、赤シートを使ってひたすら丸暗記していた記憶があります…。
覚える物質の名前が多すぎて、嫌な記憶があります。
しかし、PFCのエネルギーをいかに生み出すかを考える上で、エネルギー代謝を理解することは、非常に重要なのだと、今になって改めて実感しております。

エネルギー代謝の経路を理解することによって、糖質などのエネルギー源の使い方が見えてきます。
この記事を読むことによって、「ブドウ糖のエネルギー代謝」について知ることができ、速く走ることにつながります。
では、「ブドウ糖のエネルギー代謝」について一緒にみていきましょう。

ブドウ糖のエネルギー代謝
エネルギー代謝の全体像

ブドウ糖は、「解糖系」「TCA回路」「電子伝達系」などを経由して、エネルギー通貨である「ATP」を生み出します。

解糖系

ブドウ糖は、細胞質の「解糖系」において、酸素を利用しない代謝「無酸素性代謝」によってATPを生み出します。

乳酸の産生

解糖系で生み出された「ピルビン酸」は、酸素が十分にあれば、ミトコンドリア内の有酸素性代謝に進むことができます。
しかし、酸素が足りないと、ミトコンドリア内の有酸素性代謝に進むことができず、「ピルビン酸」から「乳酸」が産生されることになります。

TCA回路

解糖系で生み出された「ピルビン酸」は、酸素が十分にあれば、ミトコンドリア内の「有酸素性代謝」に進むことができます。
「ピルビン酸」は「アセチルCoA」に変換し、「TCA回路(クエン酸回路)」においてATPが生み出されます。
「TCA回路」を詳しくみると以下の図のようになります。

電子伝達系

TCA回路で生み出される「NADH」や「FADH₂」を利用して、ミトコンドリア内膜で多量のATPを生み出します。
「NADH」や「FADH2」の持つ電子を、ミトコンドリア内膜においてリレー形式で伝達していきます。
ミトコンドリアの内外に「水素イオン(プロトン)」の勾配を作り出し、多量のATPを生み出すのです。
最終的には、「水素イオン(H+)」は「酸素(O₂)」と結合し、「水(H₂O)」となります。
ブドウ糖のエネルギー代謝のポイント
・ブドウ糖+酸素→二酸化炭素+水+ATP(エネルギー通貨)
・酸素が不十分だと、生み出すエネルギーは少なくなる。
・無酸素性代謝は経路が短いので素早くエネルギーを生み出すことができる。
・酸素供給が間に合わないような高強度の運動で乳酸が発生する。
・酸素が多く存在すれば、より多くのエネルギーを生み出すことができる。
まとめ
今回は「ブドウ糖のエネルギー代謝」について説明しました。
代謝経路や化学式を見ると勉強した感があるでしょう。
学生の時に必死に勉強した記憶がよみがえるかもしれません。
全く勉強したことがない人は、強い拒絶感があるかもしれません。
エネルギーをいかに生み出すかを考えるときには、代謝経路に戻って考えられることが非常に大切です。
この記事によって「ブドウ糖のエネルギー代謝」についての理解が深まり、一人でも多くの人に役立つことを願っています。
この記事の著者



